進撃の巨人 Season1 感想|全物語の頂点が、ここから始まる

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すべての物語の頂点に立つ作品がある。映画でも、ドラマでも、小説でもない。2013年に放送されたTVアニメ『進撃の巨人』Season1。筆者は全シーズンを完走した上で断言するが、この25話は「開幕」として、そしてひとつの物語として、他のあらゆるフィクションと比較しても頭ひとつ抜けている。

初めてこの作品に触れたとき、25話を一気に駆け抜けてしまった。「あと1話だけ」が止められない。残酷な世界、次々に発生する謎、その謎が溶けていく快感。観終わった後、しばらく現実に戻ってこられなかった記憶がある。まだ観ていない人が本当に羨ましい。これから、あの衝撃を初めて体験できるのだから。

🎬 予告編

この作品を3行で

  • 巨人が支配する残酷な世界で、人類が生存を賭けて戦うダークファンタジー
  • 25話の中に詰め込まれた展開密度が異常。一気見不可避
  • 全シーズンを貫く伏線の「仕込み」が、この第1期にすべて埋まっている

作品情報

  • 作品名:進撃の巨人 Season1(Attack on Titan Season 1)
  • 放送年:2013年
  • 話数:全25話
  • 原作:諫山創『進撃の巨人』(講談社『別冊少年マガジン』連載)
  • 監督:荒木哲郎
  • シリーズ構成:小林靖子
  • アニメーション制作:WIT STUDIO
  • 音楽:澤野弘之
  • 主要キャスト:梶裕貴(エレン)、石川由依(ミカサ)、井上麻里奈(アルミン)、神谷浩史(リヴァイ)

📖 息もつかせぬあらすじ

人類は、突如として現れた巨大な人型の生物「巨人」によって、存亡の危機に追い込まれていた。生き残った人々は三重の巨大な壁を築き、その内側で100年もの間、束の間の平穏を享受する。しかし主人公エレン・イェーガーは、壁の外の世界を夢見る少年だった。

ある日、壁を遥かに超える「超大型巨人」が出現し、外壁が破壊される。なだれ込む巨人たち。エレンは目の前で母親を喰われ、すべてを奪われる。「駆逐してやる。一匹残らず」。復讐を誓ったエレンは、人類の最前線に立つ調査兵団を目指し、幼馴染のミカサ、アルミンとともに訓練兵団に志願する。やがて明かされていく巨人の謎、仲間の中に潜む裏切り者の影。25話の中に、途方もない量の絶望と、わずかな希望が詰め込まれている。

✨ すべての物語の頂点が開幕する魅力

ここがすごい!

  • 全シーズンを貫く「伏線の地層」がSeason1に仕込まれている
  • 25話を一切感じさせない、異常なストーリー密度
  • 「少年漫画」の枠を壊す、残酷さと哲学の物語

全シーズンを貫く「伏線の地層」

筆者が全シーズンを観終えた上で、最も恐ろしいと感じたのがこの点だ。Season1で何気なく流れていたカット、キャラクターが口にした一言、画面の隅に映っていたもの。それらが後のシーズンで爆発的に意味を持ち始める。1周目では気づけない。2周目で「ここに伏線があったのか」と膝を打つ。3周目で「この表情にはそういう意味があったのか」と震える。

第1話のサブタイトル「二千年後の君へ」が何を意味するのか。エレンが首にさげている鍵は何なのか。ミカサがいつもマフラーを巻いている理由は。こうした「問い」がSeason1の至るところに埋められている。そしてそのすべてに、作者・諫山創は答えを用意していた。伏線の張り方、回収の設計という点で、筆者はこの作品を超えるフィクションを知らない。映画でも小説でもドラマでもなく、この連載漫画原作のアニメが、ストーリーの完成度において随一だと思っている。

ただ、ここで正直に言うと、Season1の段階ではまだ「仕込み」の段階だ。伏線が回収されていく快感は、Season2以降で加速度的に増していく。Season1だけで評価するなら、伏線の真価はまだ見えない。それでもこの段階で「何かとんでもないことが起きている」という予感だけは、確実に伝わってくる。

25話を一切感じさせない異常なストーリー密度

第5話から第13話までの出来事が、作中時間でわずか数日間。この圧縮率に気づいたとき、背筋が寒くなった。人がバタバタと死に、状況が二転三転し、主人公が絶望の淵から立ち上がり、また叩き落とされる。この容赦のなさが25話の間、一切途切れない。

「あと1話だけ」が止められない。これは比喩ではなく、文字通りの体験だ。初見時、筆者は一気見してしまった。朝になっていた。展開の速度がとにかく異常で、「ここで一旦休もう」と思えるタイミングが訪れない。トスト区攻防戦から女型の巨人編への接続も見事で、前半と後半で物語の質感が変わるのに、テンションは落ちない。むしろ上がっていく。

「少年漫画」の枠を壊す残酷さと哲学

多くの少年漫画は「努力・友情・勝利」の方程式で成り立っている。『進撃の巨人』はその方程式を根底から覆す。ここにあるのは犠牲・選択・喪失だ。努力しても報われない。友情があっても仲間は死ぬ。勝利しても、その代償は途方もなく重い。

ある視聴者が「『ジョジョの奇妙な冒険』が『人間なめんな』の物語だとすれば、『進撃の巨人』は『人間やばいな』の物語だ」と表現していたが、的を射ている。この作品は人間賛歌ではない。人間の業を、覚悟を、そして残酷さの中でそれでも前に進む意志を描いている。だからこそ、少年漫画の枠を超えて、国境を超えて、世界中の視聴者の胸に刺さった。

🎭 印象的なシーン

「行かないで…」

第1話。瓦礫に挟まれた母を前に、エレンとミカサは必死に引っ張る。しかし動かない。迫りくる巨人。ハンネスに担がれて逃げるエレンの目に映ったのは、母が巨人の手に掴まれ、持ち上げられ、喰われていく光景だった。全ての始まり。この作品が「残酷な世界」を描くということを、開始25分で叩きつけてくる容赦のなさ。第1話でここまでやるアニメを、筆者は他に知らない。

「何かを変えることのできる人間がいるとすれば、その人はきっと、大事なものを捨てることができる人だ」

アルミンが口にするこのセリフは、作品全体を貫く哲学だ。仲間を守るために仲間を犠牲にする。勝つために人間性を捨てる。トロッコ問題的な取捨選択が、キャラクターたちに何度も突きつけられる。(筆者はこのセリフを聞いて、しばらく画面を止めて考え込んでしまった。フィクションの中の言葉が、現実の自分の価値観を揺さぶることがある。これがその瞬間だった。)

「どうかここで、死んでくれ」

ピクシス司令の演説。恐怖で逃げ出そうとする兵士たちに向けて放たれたこの言葉は、希望を与える演説ではない。覚悟を求める演説だ。「愛する妻や子供を巨人の恐怖に晒したくなければ、ここで死んでくれ」。絶望的な状況下で人を動かすのは、美しい言葉ではなく、もっと生々しい感情なのだと突きつけてくる。

💭 視聴後の感情

25話を観終えたとき、膨大な量の疑問が頭の中に渦巻いていた。超大型巨人の正体は。壁の中に埋まっていたものは何なのか。なぜエレンは巨人化できるのか。解決された謎より、新たに生まれた謎のほうが多い。それなのに、不満ではなく「もっと観たい」という衝動だけが残る。これは作品の設計が優れている証拠だろう。

観終わった後、しばらくこの作品のことが頭から離れなかった。通勤中に「あのシーンはどういう意味だったのか」と考え、夜になってまた1話目から観返している自分がいた。2周目は、1周目とは完全に別の作品に見えた。

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こんな方におすすめ!

  • 「伏線回収」が好きな物語ファン(この作品はストーリー設計の到達点だ)
  • ダークファンタジーや残酷な世界観に惹かれる方(容赦のなさが癖になる)
  • 原作漫画の絵が合わなくて挫折した方(アニメの作画が完全に補っている)

😅 ここが惜しい…

気になった点

ここが残念…

  • グロ描写への耐性が求められる(人が喰われる描写が頻出)
  • 全シーズン94話という長丁場への覚悟が必要

正直、これを「欠点」と呼ぶべきか迷った。グロ描写については、人が巨人に喰われるシーンが容赦なく描かれる。血が飛び、手足がちぎれ、消化器官のない巨人が人の肉塊を吐き出す描写まである。ストーリーが面白すぎて途中から気にならなくなるという声も多いが、それでも最初の数話で脱落する人はいるだろう。苦手な方は覚悟してほしい。

もう一点。この作品はSeason1だけでは完結しない。全94話、さらに劇場版まで含めると相当な分量だ。「こんなに辛い展開があと65話も続くのか」と感じる人がいるのも事実。ただ筆者の経験から言えば、観始めたら止まれない。長さがハードルになるのは「観始める前」だけだ。

なお、Season1の段階では、後のシーズンで描かれるキャラクターの葛藤や多層的な感情表現はまだ十分には見えてこない。この作品の真の深さは、全容が明かされるにつれて加速度的に増していく。Season1は、その壮大な物語への「入口」として最高の出来だが、真価が発揮されるのはここから先だということは付け加えておきたい。

こんな方には向かないかも…

  • グロテスクな描写が本当に苦手な方(遠慮なく描かれる)
  • 1話完結型のライトなアニメを求めている方(全94話の長期シリーズ)

サウンドトラック購入先

  • Spotify:配信あり(澤野弘之「TVアニメ「進撃の巨人」オリジナルサウンドトラック」)
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🎬 『進撃の巨人 Season1』が好きなら絶対観るべき3選

サイバーパンク エッジランナーズ

残酷な世界の中で、それでも抗い続ける人間を描くという点で、進撃の巨人と深く共鳴する作品。全10話という短さの中に叩き込まれた映像と感情の密度は圧倒的だ。Studio TRIGGERによるアニメーションの爆発力も見てほしい。

サイバーパンク エッジランナーズ のレビュー記事を読む

メイドインアビス

可愛らしいキャラクターデザインの裏に潜む、容赦のない残酷さ。「見た目に騙されるな」という意味で、進撃の巨人とは異なるアプローチから「残酷な世界」を描く傑作。深まっていく謎、伏線の巧みさも進撃ファンなら刺さるはずだ。

メイドインアビス のレビュー記事を読む

ヴィンランド・サガ シーズン1

進撃の巨人Season1と同じWIT STUDIOが制作したヴァイキングの物語。父を殺され、復讐に燃える少年トルフィンの姿は、エレンと重なる部分が多い。残酷な中世の世界、暴力と成長、そしてその先にある「本当の戦士とは何か」という問い。進撃が好きなら、この作品に惹かれない理由がない。

📺 進撃の巨人 Season1はどこで見れる?配信状況

📊 配信サービス比較

サービス配信状況無料体験
U-NEXT見放題31日間
dアニメストア見放題31日間
DMM TV見放題30日間
Amazon Prime Video見放題30日間
Netflix見放題なし

👉 各サービスの詳細な違いはVOD比較7社徹底解説を参照。

📚 原作情報

原作は諫山創による漫画『進撃の巨人』。全34巻で完結済み。アニメSeason1は原作第1巻〜第8巻に相当する。原作初期は作画が荒削りで、そこで離脱した読者も少なくない。アニメは原作の弱点をWIT STUDIOの作画力で見事に補完しており、「漫画の絵が合わなかった人こそアニメから入るべき」という声が多い。アニメを観終えた後、原作で改めて読むと、諫山創が最初期から張っていた伏線の細かさに震えるはずだ。

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📝 まとめ

『進撃の巨人』Season1は、ただのアニメの第1期ではない。映画でも、ドラマでも、小説でも到達し得なかった「ストーリーの完成度」の頂点への入口だ。伏線の設計、展開の密度、残酷さの中に宿る哲学。そのすべてが、この25話に凝縮されている。

ここまで書いてきて、ひとつだけ付け加えたいことがある。この作品は「面白い」だけでは終わらない。全シーズンを観終えたとき、自分の中の何かが変わっている。世界の見え方、人間に対する認識、「正義」という言葉の重み。そういったものが、観る前と後では確実に違っている。10年以上前に始まったアニメが、今なお世界中で語り継がれている理由は、そこにあると思う。まだ観ていない人は、この瞬間からが本当に羨ましい。

⭐ 作品の特徴

評価項目コメント
ストーリー全フィクション随一の伏線設計と展開密度
作画・映像WIT STUDIOの立体機動シーンは10年経っても色褪せない
音楽澤野弘之のOST+「紅蓮の弓矢」が作品体験を増幅
キャラクター個性的だが、真価はSeason2以降で開花
テーマ性犠牲・選択・喪失。少年漫画の枠を超えた哲学
視聴ハードルグロ描写と全94話の長さがネック

うさぎ亭的おすすめ度

⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐☆

8.9 / 10

すべての物語は、ここから始まる。