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先に答えを書く。この世界から抜けているのはビートルズだけではない。コカ・コーラ、タバコ、ハリー・ポッター、オアシスの4つも一緒に消えている。ジャックが検索窓に打ち込むたび、あって当たり前だったものが1つずつ見つからなくなる。オアシスが消えているのはビートルズに憧れて始まったバンドだからで筋が通るが、残りの3つとビートルズにつながりは無い。映画はその理由を最後まで説明しない。
「もし自分だけがビートルズを知っていたら」——音楽好きなら誰もが一度は妄想したことのある、あの夢物語が映画になった。
『イエスタデイ』は、世界からビートルズが消えた世界で、唯一その楽曲を知る売れないミュージシャンが名曲を「自分の曲」として発表し、スターダムを駆け上がる物語だ。設定の勝利と言ってしまえばそれまでだが、この映画の魅力はそれだけではない。ビートルズの楽曲が「初めて聴く名曲」として響く追体験、そして「本当に大切なものは何か」を問いかけるリチャード・カーティスらしい人生讃歌が、観る者の心に確かな余韻を残す。
📺 『イエスタデイ』はどこで見れる?【2026年7月版】
| サービス | 配信状況 | 無料体験 |
|---|---|---|
| U-NEXT | 見放題 | 31日間 |
| Amazon Prime Video | 見放題 | 30日間 |
| Disney+ | 配信なし | なし |
| Hulu | 配信なし | なし |
| Netflix | 配信なし | なし |
2026年7月30日時点で、U-NEXTとAmazonプライム・ビデオの2社で見放題配信中。Netflix・Hulu・Disney+では配信されていない。配信状況は変動するため、最新情報は各サービスの公式サイトでも確認してほしい。
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音楽が世界を救う話のあとは、音楽に人生を賭ける話を。『BLUE GIANT』は音の聴かせ方の本気度がまるで違う。
🎬 予告編
📌 この作品を3行で
この作品を3行で
- ビートルズが消えた世界で唯一その曲を知る男のサクセスストーリー
- 名曲の数々が「新曲」として響く不思議な追体験
- 名声より大切なものに気づく、リチャード・カーティス流の人生讃歌
作品情報
- 作品名:イエスタデイ(Yesterday)
- 公開年:2019年
- 監督:ダニー・ボイル
- 脚本:リチャード・カーティス
- 出演:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、エド・シーラン(本人役)
- 上映時間:116分

📖 ビートルズが消えた世界のあらすじ
イギリスの小さな海辺の町で、売れないシンガーソングライターとして活動するジャック・マリック。幼なじみでマネージャーのエリーに支えられながらも、夢は一向に実らず、音楽をあきらめかけていた。
そんなある日、世界規模で12秒間の停電が発生。その瞬間、自転車に乗っていたジャックはバスに撥ねられ、昏睡状態に陥る。目覚めた彼が気づいたのは、この世界からビートルズの存在が完全に消えているという衝撃の事実だった。友人の前で「Yesterday」を歌えば、「いつ書いたの?」と絶賛される。Googleで検索しても出てくるのはカブトムシだけ。かくしてジャックは、ビートルズの名曲を「自分の曲」として発表し、世界的スターへの階段を駆け上がっていく——。
🔍 消えたのはビートルズだけ?|世界から抜け落ちた4つ
事故から目覚めたジャックが失ったのは、ビートルズの記憶を共有できる相手だけではない。話が進むにつれて、この世界に無いものが1つずつ増えていく。数え上げると4つある。
| 消えているもの | ビートルズとのつながり |
|---|---|
| オアシス | ビートルズに憧れて始まったバンド。消える理由が説明できる |
| コカ・コーラ | 無し |
| タバコ | 無し |
| ハリー・ポッター | 無し |
筋が通っているのはオアシスだけだ。ギャラガー兄弟がビートルズを出発点にしたのはよく知られた話で、元が無ければ後も無いという理屈が成り立つ。この1つがあるおかげで、「ビートルズが消えた」という設定が世界の側にどれだけ食い込んでいるかが分かる。ジャックが名曲を自分の曲として出せてしまうのは、単に誰も知らないからではなく、その曲から生まれたはずの音楽ごと世界に無いからだ。
残る3つには説明が付かない。コーラもタバコもハリー・ポッターも、ビートルズとは何の関係も無い。映画は理由を語らないまま、ジャックが困る場面として使うだけで次へ進む。ここを理屈で埋めようとすると足を取られる。説明されないことそのものが仕掛けで、観客はジャックと同じ立場に置かれる。何が消えているかは、消えたものの名前を口に出したときの相手の反応でしか分からない。
確かめる手段が検索窓しかない、というのもよくできている。「Yesterday」を弾けば友人は新曲だと受け取り、Googleで綴りを打てば出てくるのはカブトムシの画像だけ。自分の記憶が正しいことを証明してくれる相手が世界に1人もいない状態で、ジャックは名曲を思い出せる限り書き出していく。消えたものの一覧は、彼の心細さを測る目盛りになっている。
✨ 『イエスタデイ』が音楽ファンの心を掴む理由
ここがすごい!
- 「もしもビートルズがいなかったら」という誰もが妄想した設定の映画化
- 名曲が「初めて聴く新曲」として響く不思議な追体験
- リチャード・カーティス脚本による、ハートウォーミングな人生讃歌
「もしもビートルズがいなかったら」——設定の秀逸さ
「過去にタイムスリップして、あの名曲を自分のものにできたら」——音楽好きなら誰もが一度は妄想したことがあるはずだ。本作はその夢を、タイムスリップではなく「ビートルズが存在しない世界」という斜め上のアプローチで実現した。
しかもこの設定、ビートルズだけでは終わらない。コカ・コーラ、タバコ、ハリー・ポッター、そしてオアシスまで消えているのだ。ビートルズに影響を受けたバンドごと消えているという徹底ぶりに思わず笑ってしまうが、同時にビートルズの影響力の大きさを実感させられる。「ビートルズがいなければオアシスもいない」——その事実が、彼らの偉大さを雄弁に物語っている。
名曲が「新曲」として響く——追体験の感動
本作最大の魅力は、ビートルズの楽曲を「初めて聴く名曲」として追体験できることだ。
友人の前で「Yesterday」を歌い終えたジャックに、彼らは声を震わせてこう問う。「そんな曲、いつ書いたの……?」。私たちが当たり前のように知っている世界一有名な曲が、劇中では「新曲」として受け止められる。その瞬間の不思議な感動は、本作でしか味わえない体験だ。
世代を超えて愛される名曲の数々が、主演ヒメーシュ・パテルの温かみのある歌声で次々と披露される。ビートルズを深く知らない人にとっては入門編として、ファンにとっては「あの曲が初めて世に出た瞬間」を追体験する特別な時間となるだろう。
リチャード・カーティス脚本——「人生讃歌」としての完成度
『ラブ・アクチュアリー』『ノッティングヒルの恋人』などで知られる脚本家リチャード・カーティス。彼の作品に共通するのは、「妄想」「理想」「偶然」「ハプニング」を詰め込んだ、ハッピーエンディングへ向かう人生讃歌だ。
本作でもその真骨頂が発揮されている。富と名声を手にしたジャックが、やがて「嘘にまみれた人生では心が蝕まれる」ことに気づき、本当に大切なものを選び取る物語。ラストの「Ob-La-Di, Ob-La-Da」を子どもたちと歌うシーンには、「人生は続く」という歌詞がそのまま映画のテーマとして響く。
🎭 印象的なシーン
本作で最も印象に残るのは、両親の前で「Let It Be」を演奏するシーンだ。ジャックは興奮しながら言う。「人類史上初めてこの名曲を聴く瞬間なんだぞ!ダ・ヴィンチがモナリザを描く瞬間なんだ!」
ところが、両親は全く興味を示さない。テレビのほうが気になるし、「Let It Be」と「Let 'im Be(ほっといて)」を聞き間違える始末。どんな名曲でも、届かない人には届かない——その皮肉な現実が、コメディタッチで描かれる。
そしてもう一つ、終盤で登場するある人物の言葉が胸に刺さる。「幸せになる秘訣を知りたいか?愛する女に愛を伝え、嘘をつかずに生きることだ」。ネタバレになるので詳細は伏せるが、このシーンで涙腺が緩んだ人は少なくないはずだ。
💭 視聴後の感情
観終わった後、無性にビートルズが聴きたくなる。それも「聴き直す」というより、「初めて聴いた時の感動を思い出す」ような感覚だ。あの頃の自分は、この曲を聴いて何を感じただろうか。
そしてふと考える。自分の人生で「消えてほしくないもの」は何だろう、と。音楽、映画、大切な人——当たり前のように存在するものの尊さを、この映画は優しく思い出させてくれる。
👉 今すぐ観たい方はU-NEXTで視聴可能(31日間無料)
こんな方におすすめ!
- ビートルズを「名前は知ってるけど深くは知らない」世代
- 『ラブ・アクチュアリー』『アバウト・タイム』などリチャード・カーティス作品が好きな人
- 『ボヘミアン・ラプソディ』に感動した音楽映画ファン
😅 ここが惜しい…
恋愛パートのもどかしさ
ここが残念…
- エリーからの好意に気づかないジャックの鈍感さ
- 自分から距離を置いたのに彼氏ができた報告をするエリーの行動
幼なじみのエリーは、長年ジャックを支え続けてきた献身的な存在だ。彼女の想いは画面越しにも伝わってくるのだが、ジャックの鈍感さにイライラする場面が少なくない。
さらにエリー側も、自分から「私はその枠には入れない」と距離を置いたにもかかわらず、その後の行動が一貫しない。恋愛映画としてはやや消化不良で、音楽パートの完成度に比べると見劣りするのが正直なところだ。
ダニー・ボイルらしい「キレ」が薄い
監督は『トレインスポッティング』『スラムドッグ$ミリオネア』のダニー・ボイル。彼の作品といえば、スピード感のある編集と毒気のある演出が持ち味だ。
しかし本作では、その「キレ」がやや控えめ。脚本のリチャード・カーティス色が強く、ダニー・ボイルらしさを求めて観ると物足りなさを感じるかもしれない。もちろん、ハートウォーミングな作品として成立しているのだが、もう少しエッジの効いた演出があっても良かったのではないか。
こんな方には向かないかも…
- 恋愛映画としての完成度を重視する人
- ダニー・ボイル監督の「トレインスポッティング」的な作風を期待する人
- ご都合主義的な展開が苦手な人
サウンドトラック購入先
- Spotify:配信あり
- Apple Music:配信あり
🎬 『イエスタデイ』が好きなら絶対見るべき3選
SING/シング
ヒット曲の数々に乗せて、動物たちが歌唱コンテストで奮闘するミュージカルアニメ。「音楽の力で人生が変わる」というテーマと、ポップで明るい雰囲気が『イエスタデイ』と共通している。気軽に楽しめる音楽映画を探しているならこちらもおすすめ。
ジャージー・ボーイズ
クリント・イーストウッド監督が手がけた、1960年代の伝説的バンド「ザ・フォー・シーズンズ」の実話。「君の瞳に恋してる」「シェリー」など名曲誕生の裏側には、友情、夢、栄光と挫折があった。実在のアーティストを描く点で『ボヘミアン・ラプソディ』に近い感動が味わえる。
トゥルーマン・ショー
ジム・キャリー主演の名作。「自分以外の全てが作り物だったら」という『イエスタデイ』とは逆方向の「もしも」を描いた傑作。自分の人生は本物か?本当に大切なものは何か?——観終わった後に深い余韻が残る点で、両作品は通じるものがある。
📺 配信サービス別・視聴ガイド
『イエスタデイ』はNetflixでは配信なし|見放題はU-NEXT
Netflixにはない(2026年7月30日確認)。ダニー・ボイル作品だがNetflixオリジナルではないので、見放題はU-NEXTかアマプラの二択だ。
視聴はこちらから
👉 各サービスの詳細な違いはVOD比較7社徹底解説を参照。
📀 Blu-ray・円盤情報
観返す前提の作品は円盤向きだ。リンク先が現行版になる。
📝 まとめ
『イエスタデイ』は、「もしもビートルズがいなかったら」という誰もが一度は妄想した設定を、見事に映画化した作品だ。ビートルズの楽曲を「初めて聴く名曲」として追体験できる不思議な感動、そしてリチャード・カーティスらしい人生讃歌としての温かさ——音楽好きなら間違いなく楽しめる一本である。
恋愛パートにやや物足りなさはあるものの、それを補って余りある設定の秀逸さと名曲の数々。気軽に観られて、観終わった後に心に何かが残る。そんな映画を探しているなら、迷わずおすすめしたい。ビートルズを深く知らない人にとっては入門編として、ファンにとっては彼らの偉大さを再確認する特別な時間となるだろう。
⭐ 作品の特徴
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| ストーリー | ★★★★☆ |
| 映像・演出 | ★★★★☆ |
| 音楽 | ★★★★★ |
| キャスト | ★★★★☆ |
| 恋愛要素 | ★★★☆☆ |
うさぎ亭的おすすめ度
⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐☆☆
8.0 / 10
音楽好きなら誰でも楽しめる傑作。設定の勝利だけでなく、リアリティもしっかりある。気軽に見れて、心に何かが残る映画を探しているならこれ!