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「好きな曲が流れた瞬間、自分が無敵になったような気がする」——ドライブ中にそんな経験をしたことがある人は多いだろう。『ベイビー・ドライバー』は、まさにその感覚を113分間にわたって映画化した作品だ。
エドガー・ライト監督が手がけた本作は、音楽とカーアクションが完全にシンクロする「新感覚ムービー」として2017年に公開され、世界中で熱狂的な支持を獲得した。冒頭6分間のカーチェイスだけで「傑作確定」と確信させる掴みの良さ。脚本面での甘さはあるものの、何度でも気軽にリピートしたくなる中毒性がある。往年の名曲が鳴り響いた瞬間、無条件でテンションが上がる——そんなポップコーンムービーの魅力を、本記事で徹底解説する。
🎬 予告編
📌 この作品を3行で
この作品を3行で
- 音楽を聴くと覚醒する天才ドライバーの逃走劇
- 映像と音楽が完全シンクロする新感覚アクション
- 裏社会から抜け出せない青年の切ないラブストーリー
作品情報
- 作品名:ベイビー・ドライバー(Baby Driver)
- 公開年:2017年
- 監督:エドガー・ライト
- 出演:アンセル・エルゴート、リリー・ジェームズ、ケヴィン・スペイシー、ジェイミー・フォックス、ジョン・ハム
- 上映時間:113分
- 製作国:アメリカ・イギリス
📖 音楽が"生存手段"になる青年のあらすじ
主人公のベイビー(アンセル・エルゴート)は、天才的なドライビングテクニックを持つ青年。幼少期の交通事故で両親を失い、その後遺症で常に耳鳴りに悩まされている。彼にとって音楽は単なる趣味ではなく、耳鳴りを消すための「生存手段」だ。イヤホンで音楽を聴いている間だけ、彼は驚異的な集中力を発揮し、「逃がし屋」として犯罪組織のボス・ドク(ケヴィン・スペイシー)の下で働いている。
過去の借金を返済し、ようやく足を洗えると思った矢先、ダイナーで働くウェイトレスのデボラ(リリー・ジェームズ)と運命的な出会いを果たす。彼女と「どこまでも続く道を、好きな音楽をかけながらドライブしたい」という夢を語り合うベイビー。しかし、ドクは彼の才能を手放すつもりはなかった。最後の仕事と告げられた強盗計画は、やがて予想もしない暴走を始める——。
✨ 『ベイビー・ドライバー』の魅力
ここがすごい!
- 音楽が「BGM」ではなく主人公の「生存手段」になっている設計
- 冒頭6分間で「傑作確定」と確信させる掴みの強さ
- ジェイミー・フォックス演じるバッツの完璧な「嫌われ力」
音楽が「BGM」ではなく「生存手段」になっている設計
多くの映画で音楽は「雰囲気を盛り上げるBGM」として機能する。しかし本作では、主人公が音楽を聴かなければ仕事ができないという設定が、音楽と映像の融合を「必然」にしている。耳鳴りを消すために音楽を聴く——この切実な理由があるからこそ、カーチェイス中に流れる楽曲がベイビーの「武器」として機能するのだ。
しかも、ただ音楽が流れるだけではない。ベイビーはシーンに合った曲を選び、巻き戻してタイミングを合わせてから強盗をスタートさせる。ワイパーの動き、銃声のリズム、車のスピンターン——すべてが楽曲のビートにシンクロする。ジェームズ・ガンの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』もサントラの使い方で評価されたが、本作は「キャラクターが実際に聴いている音楽」という点で一歩先を行っている。
冒頭6分間で「傑作確定」と確信させる掴みの強さ
映画の掴みとして、これ以上のオープニングを私は知らない。真っ赤なスバル・インプレッサWRXが、Jon Spencer Blues Explosionの「Bellbottoms」に乗せて街中を爆走する。軽快なスピンターン、ギリギリをすり抜けるドライビング、そして音楽と完全にシンクロした編集。この6分間だけで、観客は「この映画は間違いない」と確信する。
さらに圧巻なのは、その直後のシーン。ベイビーがコーヒーを買いに行く長回しのワンカットで、街中の落書きやポスターに聴いている曲の歌詞が散りばめられているのだ。デボラを見かけた瞬間、壁のハートに色がつく演出も粋すぎる。映画全体が一つの巨大なMVのように設計されている——この時点で、エドガー・ライトの才能に脱帽せざるを得ない。
ジェイミー・フォックス演じるバッツの完璧な「嫌われ力」
本作の悪役として、ジェイミー・フォックス演じるバッツの存在感は圧倒的だ。モラルゼロ、疑り深く、すぐに人を撃つ。「お会計=銃」という価値観のイキリ野郎。観客のヘイトを一身に集めることで、寡黙で優しいベイビーの善性が際立つ。
憎まれ役として完璧な仕事をしているからこそ、物語に緊張感が生まれる。彼がいなければ、本作は単なる「おしゃれなカーアクション」で終わっていただろう。ジェイミー・フォックスのうるさいほどの存在感が、この映画に「嫌な奴が出てくるクライム映画」としてのリアリティを与えている。
🎭 印象的なシーン
「B-A-B-Y、ベイビーって曲、知ってる?」
ダイナーでベイビーとデボラが初めて会話するシーン。自分の名前が出てくる曲の話で盛り上がる二人。音楽という共通言語で心が通い始める瞬間だ。観客もベイビーと一緒に恋に落ちる、そんなロマンスの起点として完璧なシーンである。
そしてもう一つ、冒頭のカーチェイスは何度見ても鳥肌が立つ。イヤホンをつけ、「Bellbottoms」のイントロが鳴り響く。その瞬間、寡黙な青年が天才ドライバーに変貌する。音楽と一体化した軽快なスピンターンで観客を一気に掴み、最後まで離さない。この掴みの良さは、映画史に残るレベルだと断言していい。
💭 視聴後の感情
観終わった後、無性にドライブに出かけたくなる。そしてiPodを引っ張り出して、有線イヤホンで音楽を聴きたくなる。ワイヤレス全盛の時代に、あえてコード付きイヤホンを使う意味——恋人と片耳ずつ分け合えること、音ズレや混線がないこと——すべてがベイビーというキャラクターに奉仕している。
「夏になるといつも観たくなる映画」というレビューを見かけたが、まさにその通り。窓を開けて、好きな曲をかけて、どこまでも走りたくなる。そんな衝動を呼び起こす映画だ。
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こんな方におすすめ!
- 『ワイルドスピード』『トランスポーター』に飽きた人
- 洋楽好き・ドライブ中のプレイリスト作りが趣味の人
- クライム映画は好きだがバイオレンス過多は苦手な人
😅 ここが惜しい…
音楽と映像の融合は文句なしだが、脚本面ではいくつか気になる点がある。ポップコーンムービーとして楽しむ分には問題ないが、物語のリアリティを求める人には引っかかるかもしれない。
終盤の展開に感じる「ご都合主義」
ここが残念…
- ドクの「急な改心」に説得力が薄い
- デボラが犯罪者についていく動機が安易
- 走って逃げるシーンが「普通」になってしまう
まず、終盤でドクが突然ベイビーを助ける展開。「若い頃を思い出した」という理由だけでは、冷酷な犯罪組織のボスが命を張る動機として弱い。彼のバックグラウンドがもう少し描かれていれば、この転換にも説得力が生まれただろう。
また、デボラがベイビーについていく決断も唐突に感じる。数回会っただけの相手に命を預ける——ロマンスとしては美しいが、積み重ねが足りない。そして、車の中では神がかった動きを見せるベイビーが、徒歩になると凡庸なチェイスシーンになってしまうのも惜しい。スタイルの一貫性という点では、やや物足りなさが残る。
こんな方には向かないかも…
- 脚本の緻密さを重視する人
- キャラクターの動機に納得感を求める人
- 洋楽に興味がない人
サウンドトラック購入先
- Spotify:配信あり
- Apple Music:配信あり
🎬 『ベイビー・ドライバー』が好きなら絶対見るべき3選
ドライヴ(2011)
ライアン・ゴズリング主演の「逃がし屋」映画。『ベイビー・ドライバー』がポップで軽快なら、こちらは静謐で暴力的。同じ設定でありながら、対極のスタイルを楽しめる。ニコラス・ウィンディング・レフン監督の映像美と、Kavinskyの「Nightcall」が鳴り響くオープニングは必見。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)
「サントラの使い方が上手い映画」として、本作と並び称されるマーベル作品。70〜80年代のヒット曲を散りばめた「Awesome Mix」は、聴いているだけでテンションが上がる。ジェームズ・ガン監督の選曲センスと、音楽が物語に奉仕する構造は、『ベイビー・ドライバー』と共通する魅力だ。
ソーシャル・ネットワーク(2010)
デヴィッド・フィンチャー監督×トレント・レズナーの音楽という、映像と音楽の融合を極めた傑作。Facebook誕生の裏側を描いた本作は、テンポの良い編集と不穏なスコアが見事にマッチ。『ベイビー・ドライバー』の「音楽で映画を加速させる」アプローチに通じるものがある。
📺 『ベイビー・ドライバー』はどこで見れる?配信状況
視聴はこちらから
- U-NEXT(31日間無料体験):見放題
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- Netflix:見放題
- Hulu:見放題
📊 配信サービス比較
| サービス | 配信状況 | 無料体験 |
|---|---|---|
| U-NEXT | 見放題 | 31日間 |
| Amazon Prime Video | 見放題 | 30日間 |
| Netflix | 見放題 | なし |
| Hulu | 見放題 | なし |
👉 各サービスの詳細な違いはVOD比較7社徹底解説を参照。
📝 まとめ
『ベイビー・ドライバー』は、「好きな曲が流れた瞬間の無敵感」を映画にした作品だ。脚本面での甘さはあるものの、音楽と映像が一体化した気持ちよさは唯一無二。往年の名曲が鳴った瞬間、無条件でテンションが上がる——そんなポップコーンムービーとしての軽さが、何度でも気軽にリピートしたくなる魅力になっている。
エドガー・ライト監督は、『ザ・ドライバー』と『レザボア・ドッグス』を音楽で割った映画と語っている。クライム映画の緊張感と、ミュージカルのような高揚感。この相反する要素を、「耳鳴りを消すために音楽を聴く」という設定一つで見事に融合させた手腕は見事というほかない。ドライブに出かけたくなる、イヤホンで音楽を聴きたくなる、そしてまたこの映画を観たくなる——その衝動こそが、本作の最大の魅力だ。
⭐ 作品の特徴
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| ストーリー | ★★★☆☆ |
| 映像・演出 | ★★★★★ |
| 音楽 | ★★★★★ |
| キャスト | ★★★★☆ |
| リピート性 | ★★★★★ |
うさぎ亭的おすすめ度
⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐☆☆
7.5 / 10
脚本は甘いが、音楽と映像の気持ちよさは唯一無二。何度でもリピートしたくなるポップコーンムービーの傑作。