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進撃の巨人の完結編には、顔が3つある。NHKで放送された長尺版、配信で7話に分割された各話版、そして2024年に劇場公開された再構築版だ。検索して出てくる「前編」「後編」「映画」がそれぞれどれを指しているのか、一度で分かる説明がなかなか見つからない。
答えは一行で済む。どれを選んでも話は同じところに着く。違うのは切り分け方と、各話版だけに付いているオープニング・エンディングだ。実務の整理を先に片づけたうえで、この7話について書いておきたいことがある。筆者は原作を先に読んでいて、完結編に入る時点では謎もほぼ解けていたし、結末も薄々感じていた。それでも、シリーズで最も強く勧めたいのはここだ。
📺 『進撃の巨人 完結編』はどこで見れる?【2026年8月版】
| サービス | 各話版(第88〜94話) | 劇場版 THE LAST ATTACK | 無料体験 |
|---|---|---|---|
| U-NEXT | 見放題 | 見放題 | 31日間 |
| DMM TV | 見放題 | 見放題 | 14日間 |
| Amazon Prime Video | 見放題 | レンタルのみ | 30日間 |
| Netflix | 見放題 | 配信なし | なし |
| Disney+ | 見放題 | 配信なし | なし |
👉 各サービスの詳細な違いはVOD比較7社徹底解説を参照。
2026年8月13日時点の状況だ。ここでいちばん大事なのは、各話版と劇場版で配信先が違うという一点になる。テレビシリーズとしての完結編はどこでも観られるが、劇場版はNetflixにもDisney+にも無く、Amazonではレンタル扱いだ。両方を追加料金なしで観られるのはU-NEXTとDMM TVの2社になる。配信状況は変動するため、最新情報は各サービスの公式サイトでも確認してほしい。
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完結編の第1話は、いきなりマーレの町を踏み潰すところから始まる。踏み潰される側の顔を知っているかどうかで受け取り方が変わるので、まだならファイナルシーズン(Part.1・Part 2)を先に。
🧩 完結編は3つある|放送版・各話版・劇場版の違い
検索で混乱する原因は、同じ内容が3つの形で出ていることにある。順番に整理する。
| 版 | 形 | いつ |
|---|---|---|
| 放送版 | 前編・後編を長尺スペシャル2本として放送 | 2023年3月(前編)/2023年11月(後編) |
| 各話版 | 同じ内容を第88話〜第94話の全7話に分割。放送版とは異なるOP・EDが追加 | 2023年11月から配信 |
| 劇場版 THE LAST ATTACK | 前編・後編を1本の長編に再構築。5.1chサラウンド | 2024年11月公開/2026年1月に復活上映 |
各話版で追加されたオープニングはLinked Horizon「最後の巨人」、エンディングはヒグチアイ「いってらっしゃい」だ。公式が告知しているのはここまでで、本編の中身に差があるかどうかは明言されていない。ただし逆方向の差はあるようで、放送版のエンドロールに乗る「その後」の映像は各話版に入っていないという声がある。両方を押さえたいなら、各話版で通してから放送版でラストだけ確認するのが安全だ。
初見なら各話版を勧める。1話ずつ区切られているぶん、終盤の情報量に押し流されにくい。劇場版は音響と画の調整が入っているので、一度観た人がもう一度浴びるための版という位置づけになる。
🎬 予告編
劇場版の本予告。前編と後編の見せ場が両方入っているので、完結編がどういう質量の話なのかはこれで伝わる。
こちらは後編のPV。シリーズの最終PVでもある。
この作品を3行で
- 全7話(第88〜94話)でシリーズが完結する。放送版・各話版・劇場版の3つがあるが、行き着く先は同じ
- 前編はハンジの3話。後編は調査兵団とエレンの戦い
- 地鳴らしが何を踏み潰すのかを、逃げずに見せる
作品情報
- 作品名:進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編・後編)/劇場版 完結編 THE LAST ATTACK
- 話数:全7話(各話版・第88話〜第94話)。放送版は長尺2本、劇場版は1本の長編
- 放送・公開:2023年3月(前編)/2023年11月(後編)/2024年11月(劇場版)
- 監督:林祐一郎
- アニメーション制作:MAPPA
- 原作:諫山創(講談社)
- 音楽:澤野弘之/KOHTA YAMAMOTO

📖 あらすじ・ネタバレなし
ファイナルシーズンの終わりで動き出したものが、完結編の冒頭でそのまま形になる。壁の中に埋まっていた無数の巨人が地表を歩きはじめ、海を越えて大陸へ向かう。止める手立ては、ほぼ無い。残された人間たちは、それでも飛行艇を一機飛ばすために動く。
前編にあたる3話は、その飛行艇が飛び立つまでの話だ。後編にあたる4話で、追いついた者たちと、歩き続ける側との決着が描かれる。この物語がずっと抱えてきた「憎しみをどこで止めるのか」という問いに、7話かけて答えが出る。
✨ この作品の魅力
ここがすごい!
- 前編はひとりの人物に丸ごと預けられた3話になっている
- 地鳴らしを「壮大な破壊」で済ませず、踏み潰される側を見せる
- 最後の4話は作画とアクションが全編にわたって最高値で並ぶ
- 15年ぶんの風呂敷を、投げ出さずに畳みきっている
前編は、ハンジの3話だ
完結編の前編は3話ある。地鳴らしがマーレを踏み潰すところから始まり、真ん中の第89話で、飛行艇をめぐる同胞同士の潰し合いと修理と脱出が一気に来る。派手な決着はまだ先だ。それでもこの3話が強いのは、ハンジという人物にすべてを預けているからだ。
ハンジは登場したときから、巨人に興奮する変人として描かれてきた。実験に夢中になり、笑いながら常識を踏み越えていく人。だが同時に、調査兵団という組織の支柱でもあった。団長を継いだあとの彼女は、ずっと誰かの決断を肩代わりし続けている。その彼女が、前編で自分の役目を仲間に託して出ていく。
心臓を捧げよ
シリーズを通して何十回も叫ばれてきた言葉が、この場面では一度だけ、まったく違う温度で置かれる。誰が誰に向けて言うのかは書かない。ただ、87話ぶんの積み重ねが、この短いやり取りに全部乗っている。そして飛行艇が飛び立ったあとの数十秒が、前編の頂点になる。ここが完結編でいちばん胸に来た。
地鳴らしは、映像がすごいという話では終わらない
数万体の超大型巨人が横一列で地表を歩く画そのものは、たしかに規模で殴ってくる。津波や核の映像を思い出す人が多いのも分かる。だがこの作品が本当にやっているのは、その足元を映すことだ。
ここで効いてくるのがファイナルシーズンの28話になる。あの28話は、マーレ側の子どもたちが何を教えられ、何を食べ、誰と仲良くなるのかを延々と見せてきた。その相手が踏み潰される。顔と名前と暮らしを知っている人間が、足の下で消える。
ここを飛ばしていたら、地鳴らしは「敵を駆逐する装置」で終わっていた。交流を先に描いてあるから、これが人間の尊厳を踏みにじる行為として届く。順番が逆だったら成立しない。ファイナルシーズンが敵側の生活をあれだけ丁寧に見せていた理由が、ここで回収される。
15年の風呂敷を、畳みきった
後編は調査兵団とエレンの戦いで、作画とアクションが最後まで落ちない。そのうえで残るのは、これだけ広げた話をちゃんと終わらせたという事実のほうだ。結末に納得しなかった人でさえ「収束させた点は評価する」と書いている。それくらい、風呂敷の大きさに対して着地が用意されていた。
深いテーマ
Season1から一貫して、この物語は「壁の外に出たい」という願いを追いかけてきた。完結編がやるのは、その願いを最後まで通したときに何が起きるかを見せることだ。自由を取りに行った人間が、そのために他人の自由を全部奪う。憎しみの連鎖をどこで止めるかという問いに対して、この作品は「誰かが引き受けるしかない」という答え方をする。気持ちのいい答えではない。ただ、100年ぶん積み上げた話の帰結としては、これ以外にないとも思う。
🎭 印象的なシーン
後編に入ると、歴代の九つの巨人が画面いっぱいに現れる場面がある。シリーズを追ってきた人間には反則みたいな絵で、ここまで積み上げた時間がそのまま火力に変換される。説明が一切ないのに、何が起きているかは全員分かる。積み重ねだけで成立する見せ場だ。
対照的に静かなのが、「道」と呼ばれる場所での会話になる。戦闘から完全に切り離された空間で、二人が延々と他愛のない話をする。昔のキャッチボールの記憶が出てくる。生きる意味みたいな話を、投げ合ったボールひとつで語ってしまう。ここが終盤でいちばん難しく、いちばん面白い。
そして終盤、エレンがみっともないことを言う場面がある。ずっと自由を叫んできた人間の口から出るとは思えない、身も蓋もない本音だ。ここでようやく、この主人公が普通の人間として画面に戻ってくる。何を言うかは書かない。書かないが、あそこで格好をつけさせなかった判断に、この作品の誠実さが出ている。
💭 視聴後の感情
「この手の作品の終わり方としては普通だった」——実際にそう受け取った人がいるし、その理屈も分かる。それでも筆者は、このラストが好きだ。エレンという人間を美化せず、格好つけさせないまま終わらせたことが、この作品らしいと思う。
最後まで観て、こちらに残ったのは作り手への感情だった。94話ぶん一度も手を抜かず、最高の作画と演出で描ききったスタッフに最大の敬意を。そしてこの物語をすべて収束させた諫山創に、まず感謝したい。
いま観るならU-NEXTなら各話版も劇場版も見放題(31日間無料)。
こんな方におすすめ!
- 「前編」「後編」「映画」の関係が分からず止まっている方
- 放送版と配信版のどちらを観るべきか迷っている方
- すでに完走したうえで、他の人が結末をどう受け止めたかを読みたい方(特におすすめ)
😅 ここが惜しい
終盤は、一度で飲み込めない
後編に入ると、「道」や時間の扱いをめぐる説明が一気に増える。ここで話を見失う人はかなり多い。実際「難しくなって、ストーリーを見失うこともあった」という声は上位の感想にも出てくる。戦闘と抽象的な会話が交互に来るので、集中の切り替えが要求されるのもきつい。
ここは分からないまま進めてしまっていい。終盤の会話は、結末を知ってからのほうが圧倒的に入ってくる。2周目を劇場版で通すと切れ目がないぶん流れがつながるので、「映画版でもう一度観直す」という感想が多いのは、たぶんこれが理由だ。
ここが残念…
- 終盤の抽象的な説明が続く区間は、初見だと話を見失いやすい
- 版が3つあるぶん、初めて観る人がどれを選べばいいか分かりにくい(この記事の冒頭が答えになっている)
こんな方には向かないかも…
- 気持ちよく勝って終わる結末を求めている方
- 説明を1回で飲み込みたい方(終盤は巻き戻し前提になる)
サウンドトラック購入先
澤野弘之とKOHTA YAMAMOTOによるコンプリートアルバム。ファイナルシーズンから完結編までの劇伴がまとまって入っている。
- Spotify:配信あり
- Apple Music:配信あり
🎬 「進撃の巨人 完結編」が好きなら絶対見るべき3選
天気の子
世界の側を犠牲にして、たった一人を選ぶ話。規模はまるで違うのに、突きつけてくる選択の形が完結編と同じだ。「大勢のために一人を諦める」を拒否した人間がどうなるかを、こちらは少年の恋愛として描いている。エレンの選択に納得できてしまった人ほど、この映画の後味が刺さる。
AKIRA
手に負えない力を持ってしまった少年と、消えていく都市。地鳴らしの画をはじめて観たときに既視感があるとしたら、たぶん出どころはここだ。1988年の時点で、破壊の規模を「人が住んでいた場所が無くなる」という手触りで描いている。完結編の足元のカットと同じことを、セル画でやっている。
銀河英雄伝説
本伝110話という長さを、最後まで失速させずに終わらせた作品。主要人物が死んでも物語は止まらず、残された側の時間がそのまま続いていく。人が退場したあとも世界が回り続ける手触りは、完結編を観終わったあとの空白によく合う。歴史書を読んでいる感覚に近いので、進撃を追い切った体力があるならちょうどいい。
📺 配信サービス別・視聴ガイド
『進撃の巨人 完結編』はどのサブスクで観るのがおすすめ?
各話版だけ観るなら、主要5社のどこでも見放題なので迷わなくていい。判断が要るのは劇場版も観るかどうかだ。
- 両方まとめて観たいならU-NEXTかDMM TV。この2社だけが各話版と劇場版の両方を追加料金なしでカバーしている
- Season1から通しで観直すなら無料体験が31日間あるU-NEXT。全シーズン+完結編+劇場版で40時間近くになるので、期間の長さがそのまま効く
- すでにNetflixやDisney+に入っているなら各話版はそのまま観られる。ただし劇場版は無いので、そこだけ別途になる
視聴はこちらから
- U-NEXT (31日間無料体験):各話版・劇場版とも見放題
- DMM TV (14日間無料体験):各話版・劇場版とも見放題
- Amazon Prime Video (30日間無料体験):各話版は見放題/劇場版はレンタル(アニメタイムズを追加契約すれば見放題)
- Netflix:各話版のみ見放題
- Disney+:各話版のみ見放題
📚 原作情報
原作は全34巻・第139話で完結済み。アニメの完結編が到達するのは、その最終巻までだ。終盤の抽象的な会話は、文字と絵で読み直すとかなり印象が変わる。1周目で置いていかれた人ほど、最終巻を手元に置く価値がある。
📱 電子でまとめ読みするならBOOK☆WALKERが初回購入50%コイン還元で安い。全34巻を揃えるなら差が大きい。
📝 まとめ
実務の話をもう一度まとめる。完結編は各話版で全7話(第88〜94話)。放送版・各話版・劇場版の3つがあり、行き着く先は同じで、各話版だけにオープニングとエンディングが付いている。初見なら各話版、2周目なら劇場版。各話版と劇場版の両方が見放題なのはU-NEXTとDMM TVの2社だけだ。
そのうえで書いておく。この7話は、地鳴らしを「壮大な破壊」として消費させない。ファイナルシーズンで顔と名前を覚えさせた相手を、足の下で潰してみせる。前編ではひとりの人物にすべてを預け、後編では主人公を格好つけさせないまま終わらせる。15年かけて広げた話を、ここまできれいに畳んだ。結末に納得しなかった人がいることも知っているが、筆者はこの終わり方が好きだ。
⭐ 作品の特徴
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| ストーリー | ★★★★★ |
| 作画・映像 | ★★★★★ |
| キャラクター | ★★★★★ |
| 音楽 | ★★★★★ |
| 余韻 | ★★★★★ |
| 初見での分かりやすさ | ★★★☆☆ |
うさぎ亭的おすすめ度
⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐
10 / 10
減点する理由が、ひとつも見つからなかった